パチスロにはAT(アシストタイム)、ART(アシストリプレイタイム)、RT(リプレイタイム)という異なる機能があり、それぞれ出玉を増やす仕組みが違います。
ATは押し順ナビで直接的に出玉を増やし、ARTはリプレイ確率上昇とナビを組み合わせ、RTはリプレイでメダル消費を抑えます。
本記事では、各タイプの特徴や違い、向いている人、必要な技術まで初心者にもわかりやすく徹底解説します。
AT・ART・RTとは?基本の仕組み
AT(アシストタイム)とは
AT(アシストタイム)とは、液晶や音声などでストップボタンの押し順ナビが発生し、メダルが増える状態のことを言います。「Assist Time」の頭文字を取って「AT」と呼ばれています。
ATの最大の特徴は、押し順ナビに従うだけでメダルが増えることです。押し順ベル成立時にナビが発生し、左・中・右の最大6通りの押し順を正しく押すことで、ベルが揃い、メダルが増えます。初心者でも目押しが不要で遊びやすいのが魅力です。
代表的な機種としては、「ミリオンゴッド-神々の凱旋-」「押忍!サラリーマン番長」などがあり、AT機の方が純増枚数が多く設定されていることが多く、ギャンブル性が高い仕様となっています。
ART(アシストリプレイタイム)とは
ARTとはアシストリプレイタイムの略称で、小役の押し順(主にベル)をアシストしてくれるATに加え、リプレイ確率が大幅に上がりメダルの消費が抑えられるためメダルが増えやすい状態となります。
ART中にリプレイが高確率で揃いやすくなることで、メダルが減っていきません。加えてアシスト機能で押し順ベルが揃い、メダルが増えていくというような仕組みになっています。
代表的な機種は「魔法少女まどかマギカ」「押忍!番長3」などです。ATより少し技術が必要ですが、リプレイでゲーム数を伸ばして出玉を増やすという独特の楽しみ方があります。
RT(リプレイタイム)とは
RTとはリプレイタイムの略称で、RT中はリプレイ(再遊技)の確率が大幅に上がり、手持ちのメダルをほとんど減らさずに遊技することができる状態となります。
5号機におけるRTは、主に「リプレイ確率を上昇させてコイン持ちを良くする機能」として存在しており、主に「ノーマルタイプ」の機種に搭載している場合が多いです。
代表的な機種は「ハナビ」「不二子TYPE-A+」などです。ARTとは異なりRTは小役成立のアシストが存在しないため、ARTに比べ純増が少なくなりますが、安定して遊べるのが特徴です。
ノーマルタイプとの違いにも軽く触れると分かりやすいかも
ノーマルタイプ(Aタイプ)は、ボーナスのみで出玉を増やす最もシンプルな仕組みです。一方、AT・ART・RTは通常時の遊技を工夫することで、より多様な遊び方ができるようになっています。
AT・ART・RTの進化と主流の流れ
5号機初期(2009年頃)のころはARTが主流でした。2013年~2017年の流行りはAT機となりました。そして現在、スマートパチスロ(スマスロ)が登場して以降、有利区間の上限なしというルールにより、ATの自由度の高い遊技機づくりができるようになっています。
現在の主流はスマスロのAT機で、出玉性能と演出の両方が進化し続けています。
どれを選ぶ?AT・ART・RTの特徴と違いを徹底解説
出玉の増え方の違い
それぞれのタイプで出玉の増え方には明確な違いがあります。
AT機は投入枚数が30枚で、払い出し枚数は31枚となり、103.3%となります。押し順ナビで強制的にベルを揃えることで、ダイレクトに出玉が増えていきます。
ART機は投入枚数が6枚で、払い出し枚数が7枚となり、116.7%です。これは、リプレイは払い出し枚数で見ると0枚であり、次ゲームの投入枚数が0枚となるためです。リプレイや小役でじわじわと増えていく仕組みです。
RTはボーナスとの組み合わせで増えます。RT中はメダルが減らないので、その間に引いたボーナスで出玉を獲得するイメージです。
ゲーム性やプレイ感の違い
純増枚数が多く、短時間で大量の出玉を獲得できる可能性があります。展開が早く、ドキドキ感を楽しめます。
パチスロ蒼穹のファフナー(ART機)であれば純増が2.2枚なので、ART1G辺り平均で2.2枚メダルを増やすことができます。じっくりと演出を楽しみながら出玉を増やせます。
技術介入要素があり、自分の腕で出玉をコントロールしている感覚を味わえます。
波の荒さ・安定感の違い
同じ出玉性能であればAT機の方が作りやすい(型式試験に適合しやすい)機械となります。そのため、出玉性能を高く設定でき、一撃での大量獲得も可能です。
ATほど荒くはないが、RTよりは波がある。バランス型と言えるでしょう。
出玉の増減が緩やかで、長時間安定して遊ぶことができます。
初心者におすすめのタイプは?
目押しに自信がない人にはAT機がおすすめです。押し順ナビに従うだけで出玉が増えるため、技術不要で楽しめます。
演出を楽しみたい人にはART機が向いています。リプレイとナビの組み合わせで、多彩な演出を楽しみながら遊べます。
技術介入を学びたい人にはRT機がピッタリです。基本的なスロット技術を身につけながら楽しめます。
AT機は一撃の出玉を楽しみたい人にぴったり
一撃の出玉にロマンを感じる人
AT機は短時間でドカンと勝ちたいプレイヤーや、波の荒い展開を楽しみたい人に向いています。スマスロ東京リベンジャーズの上位ATは、純増約8.0枚×80%ループと超強力で、上位ATに突入すれば大量出玉も夢ではありません。
一撃で2,000枚、3,000枚といった大量出玉を狙える機種が多く、ロマンを追い求める人には最適です。
短時間でもスリルを味わいたい人
AT機は展開が早く、短時間でも勝負できる点が魅力です。6号機ではちょっとしか出ないCZ的なATと、いっぱい出るメインATの2つに分かれていることが多いです。
仕事の合間や限られた時間でも、刺激的な遊技を楽しむことができます。
勝負の駆け引きが好きなタイプ
高設定狙いや天井・ゾーン狙いなど、立ち回りの戦略性を楽しみたい人にAT機が合います。AT・ART機のほとんどの機種に天井というものがあり、条件に到達するとほとんどの機種で当たりが確定します。
知識と戦略を活かして勝負できる点が、AT機の大きな魅力です。
ART機はこんな人におすすめ!向いている人の条件
演出とゲーム性の両方を重視する人
映像や音楽の迫力に加え、押し順当てやゲーム数管理など、遊技性の幅広さを楽しめます。A+ART機の『パチスロ コードギアス 反逆のルルーシュ3』は、リプレイ確率の変動仕様を搭載しています。
原作のストーリーに沿った演出や、多彩なゲーム性を楽しみたい人に最適です。
長く続くボーナス感を味わいたい人
ARTはボーナスの連続で出玉を増やす仕組みなので、「長く続くドキドキ感」が好きな人に向いています。純粋なART機とA+ART機というものが存在し、「ボーナスもあるしARTもあるよ」というのがA+ART機、「ARTだけだよ」というのがART機です。
継続性のある興奮を長時間楽しめるのが特徴です。
状況に合わせて立ち回りたい人
設定差やゾーン、天井などの知識を活かして立ち回りたいプレイヤーに向いています。ART機は通常時の状態移行やモード管理など、細かな立ち回り要素が豊富です。
データから設定を推測したり、期待値の高いポイントを狙い撃ちしたりと、頭脳プレイを楽しめます。
RT機が向いているプレイヤーの特徴
長く遊びたい人に向いている
機種によって「純増枚数」は異なりますが、RT機能搭載のほとんどが「現状維持」を目的としています。時間をかけて大勝を狙うタイプではなく、じっくりスロットを楽しみたい層に合います。
1日中打っても大きな負けになりにくく、安定した遊技が可能です。
ゲーム性より安心感を重視する人
出玉性能より安定感や遊びやすさを求めるプレイヤーに向いています。『ハナビ』はビッグボーナス終了後最大40G、『クレアの秘宝伝』はビッグボーナス後30GのRTが搭載されています。
大きな投資リスクを避けて、安心して遊びたい人におすすめです。
懐かしさやレトロな雰囲気を楽しみたい人
RT機は昔ながらのパチスロの雰囲気を残している機種も多いです。液晶演出よりもリール制御や打感を楽しみたい人におすすめです。
リプレイは4号機で初めて取り入れられた概念で、様々なリプレイタイムが生まれました。昔のパチスロの雰囲気を味わいながら遊べるのが魅力です。
AT・ART・RTって目押しは必要?初心者向けポイント解説
AT機は基本オートプレイでOK
ARTとは異なり、AT機は通常時からリプレイ成立確率が高いため、AT状態になってもリプレイが揃うのを手助け(アシスト)してくれないのが特徴。その代わりボーナス中はベルなど、出玉のある役が揃いやすくなっています。
押し順ナビに従うだけでOKなので、初心者でも安心して遊べます。目押しができなくても、ナビ通りに押せば出玉を獲得できるのが最大の魅力です。
ART機はカットイン時に目押しが必要な場面も
特定演出時に図柄を狙う必要がある場面があります。例えば、レア役成立時のフラッシュやカットイン演出時には、特定の図柄を狙う必要があることがあります。
目押しできなくてもある程度は遊べますが、ATよりは敷居が少し高めです。完璧な目押しができなくても、基本的な目押しができれば十分楽しめます。
RT機はボーナス成立時に目押しが必須
RT機は基本的にはAタイプといっしょになっていて、「A+RT」と呼ばれることが多いです。基本的な流れはAタイプと同じですが、ボーナス後に必ずRTに突入orボーナス中にRT突入抽選が行われるパターンが一般的です。
ボーナスを揃えないとRTに入らないため、目押し技術は必須です。スロットの基本を練習できる良い機会にもなります。
パチスロ目押し攻略ガイド!失敗しない練習方法
見やすい図柄を選ぶのが第一歩
「赤7」「BAR」など見やすくて判別しやすい図柄を狙うのがコツです。最初は一番目立つ図柄から練習を始めましょう。
各リールで一番見やすい図柄を見つけて、その図柄を基準に目押しを練習することで、徐々に精度が上がっていきます。
タイミングをつかむにはリズム練習が効果的
リールの回転速度に慣れるには、テンポを意識して押す練習が効果的です。リールは約0.75秒で1回転するので、このリズムを体で覚えることが重要です。
最初は適当に押してみて、徐々にタイミングを調整していく方法がおすすめです。
ビタ押しを成功させるためのポイント
難易度の高い「ビタ押し」は中・上級者向けですが、特定の1コマだけを狙って止める技術です。完璧なビタ押しができると、機種によっては機械割を上げることができます。
練習すれば誰でも少しずつ上達できます。最初は2コマ、3コマの幅で狙い、徐々に精度を上げていくのが上達の近道です。
AT・ART・RTの違いを理解して自分に合った台を見つけよう
パチスロのAT・ART・RTには、それぞれ異なる魅力と特徴があります。打ち手感覚の出玉性能は同じにも関わらず、遊技機規則上の出玉性能はART機の方が高くなります。このような内部的な違いが、それぞれの遊技感の違いを生み出しています。
スロットの初心者の方はまず、王道のAタイプから始めて、スロットの仕組みやゲーム性に慣れ、楽しんで欲しいと思います。その後、自分のプレイスタイルに合わせて、AT・ART・RTの中から好みの機種を選んでいくのがおすすめです。
最終的には、自分が何を求めているのか、どんな楽しみ方をしたいのかを理解することが、最適な機種選びにつながります。それぞれの特徴を理解した上で、自分に合った台を見つけて、パチスロライフを楽しんでください。
